フレンチブル、パグ、シーズー──鼻ぺちゃ犬(短頭種)は
かわいいいびきがチャームポイントですが、
暑さにとても弱いという弱点もあります。
イギリス獣医協会は「熱射呼吸困難(BOAS)」により
同気温でも他犬種の 4 倍以上の熱中症リスクと発表。
ここでは難しい言葉を避け、
短頭種ならではの呼吸トラブルと予防策を
すぐ実践できる形でまとめました。
◆ なぜ短頭種は暑さに弱い?

- 鼻が短く空気を冷やしにくい
- 気道が狭く呼吸数が増えやすい
- 太りやすく脂肪が熱をこもらせる
🔑 早期サイン
ハァハァが止まらない/あえぐような音/青白い舌
これらが出たら涼しい場所で休ませ、水を少しずつ。
◆ 3ステップ夏呼吸ケア

1|温度&湿度をダブルで管理
- 室温24〜25℃+湿度50%前後が目安
- サーキュレーターで冷気を循環
- 外出は早朝〜8時/日没後
2|“首〜胸”を重点的に冷やす
- クーリング首輪:頸動脈を冷やし体温を効率ダウン
- 冷感ベスト:水に浸して絞るだけ、蒸発冷却で−5℃
- 保冷剤は背中や腰はNG(凍傷に注意)
3|呼吸をラクにする体づくり
- 体重を理想値+5%以内にキープ
- 短時間のノーズワークでストレス解消
- いびき・ガーガー音が増えたら早めに獣医相談
◆ 外出セット“3 点”チェック

- 濡らして冷えるクーリング首輪
- 500ml の真水ボトル+皿
- 折り畳める日陰テント or カート
◆ おすすめグッズ早見表
カテゴリ | 例 | 役割 | 価格帯 |
---|---|---|---|
クーリング首輪 | Ubaiful | 首動脈を効率冷却 | ¥1,500〜 |
冷感ベスト | Ruffwear | 蒸発冷却で-5℃ | ¥6,000〜 |
CO₂ 呼吸モニター | petvoice | 呼吸数をアプリ管理 | ¥980〜 |
日差しカットカート | AirBuggy Dome3 | 遮光+メッシュで通気 | ¥20,000〜 |
◆ Q&A
Q. 冷房が苦手でブルブル震える…
A. 直風を避け上向き送風+サーキュレーターで体感を快適に。
冷感ベストのみで室温を 26℃に上げても OK。
Q. 走るのが好きで止めるとかわいそう…
A. 短頭種は遊びの満足より呼吸保護を優先。
10 分ごとに強制休憩&水分補給を。
◆ まとめ|“温度・冷却・体重”の3本柱

- 24〜25℃/湿度50%をキープ
- 首元&胸を集中的に冷やす
- 体重管理と定期チェックで呼吸ラクラク
この3本柱で、暑い夏でも
鼻ぺちゃさんの楽しいお出かけを守りましょう!
参考文献
- Royal Veterinary College「Brachycephalic dogs are 4x more likely to suffer heatstroke」
- AVMA「Hot Weather Safety Tips」
- WSAVA BOAS Task Force「Body Condition & Breathing Risk」
- Texas A&M Vet Med「Cooling vests reduce core temp in brachycephalic breeds」
- British Veterinary Association「Summer BOAS warning for flat-faced dogs」
コメント