切り傷・誤食・熱中症——
緊急時は 「最初の 5 分」 が運命を分けます。
本記事では 動物救急ガイドライン(AVMA / RECOVER) をもとに、
『見てすぐ動ける 10 ステップ』 を解説。
目次
1. 刺し傷の止血

- 清潔ガーゼを直圧し3分キープ
- 出血が滲む場合はガーゼ追加
※剥がさず重ねる - 包帯 or 万能伸縮バンテージで固定
▶︎ 真っ赤な動脈性出血は 1〜2 分でショックに。すぐ病院へ。
2. 肉球パックリ切れたら

- 水道水で砂利を洗い流す
- ガーゼ圧迫→止血
- 室内はドッグブーツで感染&再出血予防
3. 熱中症の緊急冷却

- 脇 & 内股を濡れタオルで冷却
- 首周りを保冷剤でサンド
- 水温は15〜20℃、「冷やし過ぎ」NG
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4. 誤飲した? 催吐NG判断

鋭利・化学薬品・大型異物は吐かせると破裂・腐蝕リスク。
まず 獣医へ電話し、指示を仰ぎましょう。
5. 喉に詰まった時の異物除去(ハイムリック様手技)

- 肘の後ろ=みぞおちを 上へ突き上げ 3〜5 回
- 異物が見えたらピンセット除去
- 呼吸停止なら CPRへ即移行
6. CPR 30 : 2(胸骨圧迫 & 人工呼吸)

手順 | 要点 |
---|---|
圧迫位置 | 胸幅細=心尖部上方 / 広=胸骨中央 |
リズム | 100–120回/分 × 30 回 |
深さ | 胸厚の 1/3 |
人工呼吸 | 鼻を覆い1 秒吹き込み × 2 回 |
サイクル | 2 分ごと脈・呼吸再確認 |
7. けいれん発作が起きたら

- 抱えず、周囲の物を撤去
- 発作時間を計測(動画撮影が◎)
- 5 分超 or 連続発作は救急受診
8. 骨折かも? 動かさない固定

雑誌 or 厚紙を添え木、タオルで軽く巻いて体軸ごと担架搬送。
9. 眼に異物 & 洗浄

流水 30 秒 → こすらず即受診。
砂鉄や植物片は麻酔下で獣医除去が安全。
10. やけど → 15℃水冷却 & 包帯固定

- 流水 5〜10 分
- 非粘着ガーゼ → 保護包帯
- 熱湯・油は深い熱傷の可能性 → 早期受診
まとめ
✅ 止血・冷却・固定・呼吸確保 の「4原則」を覚える
✅ スマホ & 冷蔵庫に応急表
参考文献
- AVMA: Pet First Aid (2024)
- RECOVER CPR Guidelines for Dogs and Cats (2021)
- 赤十字社(米)ペット救急ハンドブック 第3版
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